グローバル中小型株: 株式市場の「見過ごされた中間子」
過去15年間にわたり、米国の超大型テクノロジー企業は成長に成長を重ね、グローバル株式インデックスや投資家のポートフォリオにおいて、その占有比率を拡大し続けてきました。現在、米国株式市場は世界の時価総額の64%以上を占めており¹、これは過去40年間で最も高い水準を維持しています。この比率は、かつてのITバブルのピーク時さえも上回っています²。
多くの投資家がこの成長の恩恵を享受してきた一方で、株式ポートフォリオの大部分が米国のテクノロジーセクターに集中しすぎていることに懸念を抱き、代替案を模索する動きも出始めています。欧州株式や新興国市場に目を向ける投資家もいれば、アセットクラス自体を完全に入れ替える投資家もいます。しかし、その中でも未だそれほど注目されていないのが、グローバル中小型株式です。歴史的に、グローバル中小型株は大型株と同程度のボラティリティおよび配当利回りを維持しながらも³、大型株を上回るリターンを上げてきました⁴。それにもかかわらず、「マグニフィセント・セブン」の驚異的な独走の陰に隠れ、グローバル中小型株の株価は過去5年5の大半において大きく出遅れていました。
現在、中小型株は大型株と比べて割安な水準にあると言えます。さらに、選択肢となる銘柄のユニバースは7,000銘柄を超えており、投資家やアクティブ・マネージャーにとって、ベンチマークを上回るリターンを獲得する極めて大きな機会が存在していると考えています。
アウトパフォーマンスを達成する大きな機会
すべての投資家、そしてすべてのアクティブ・マネージャーは、ベンチマークや競合他社を上回る実績を出すことを目指しています。しかし、アップル、アマゾン、マイクロソフトといった有名企業で構成されるS&P 500などのインデックスをもとに投資する場合、ベンチマークを上回る成果を上げることは困難です。これらの企業のほとんどは知名度が非常に高く、アナリストによって綿密に調査・分析されており、多くのグローバル株式や米国大型株のマネージャーも同様の銘柄を保有しているからです。一方、グローバル中小型株インデックス(MSCI ACWI SMID)においては、アウトパフォーマンスを達成する機会がはるかに大きくなります。この中小型株インデックスには7,000社以上の企業が含まれており、それぞれが極めて多様な市場原理や経済環境の影響を受けるものの、グローバル中小型株銘柄をカバーするアナリストの数は、平均してグローバル大型株の半分以下に留まります6。こうした情報の格差ゆえに、底堅いボトムアップ・リサーチを通じて、眼識あるアクティブ・マネージャーが付加価値を提供できる絶好の機会が生み出されるのです。
リスクと成長のスイートスポット
足元では米国の多くの超大型株が驚異的な成長を記録していますが、これほどの超巨大企業が急速な成長を持続することは、歴史的に極めて異例のことです。こうした急成長は本来、小型企業の性質と見られていましたが、小型企業の場合は急速に衰退するリスクも背中合わせです。
しかし、「グローバル中小型株」という名称に反して、中小型株に分類される企業は決して「小さな会社」ではありません。多くの場合、企業のライフサイクルにおける「スイートスポット」(平均的な企業規模は約40億米ドル7)に位置しています。つまり、成長予測には依然として大いなる期待が持てる一方で、真の小型株に比べてボラティリティやリスクが高くなく、規模の大きな成熟した事業を展開しています。
以下の表からは、歴史的な実績において、グローバル中小型株は大型株とそれほど変わらないボラティリティでありながら、大幅に高いリターンを達成しているのが見て取れます。